韓国ドラマを見ていると、やたらと出てくるコーヒーキャンディー、みなさんも見かけたことがあると思います。
徹夜明けの主人公がポケットから取り出して、アルミシートからはずして口に放り込み、「うわ、目が覚める」。眠そうな相棒に「これ食べな」と差し出す。そしてカメラが、なぜか毎回しっかり商品に寄る。(笑)パッケージには KOPIKO の文字。
「また出てきた!!」と思いながら、気づいたら検索していた。今回は、そんな方のための記事です。
先に結論だけお伝えしますね。KOPIKOは日本でも買えます。ただし実店舗はかなり空振りしやすいので、通販がいちばん確実です。まずはそこから、具体的に書いていきます。
そのあとで元韓国芸能通訳だった筆者が「なぜあんなに出てくるのか」も解説します。ネットでよく見る「韓国ドラマにはCMがないから」という説明、実は半分正解で半分ハズレなんです。韓国メディアでは、KOPIKOの担当者が交渉の中身をわりとあっさり喋ってくれていたので、そのあたりも含めてご紹介します。
※以下で紹介しているKOPIKOの価格は、2026年9月時点の目安です
KOPIKOはどこで買える?結論、通販がいちばん確実

KOPIKOは日本のメーカーが作っているキャンディーではなく輸入食品です。そのため、仕入れるかどうかはお店ごとの判断。同じチェーンでも置いている店と置いていない店があり、しかも時期によってふっと消えます。
この間は売ってたのに!っていう肩透かしをくらう率が非常に高い!
「近所を何軒か回れば見つかるでしょ」と思って出かけると、けっこうな確率で手ぶらで帰ることになります。私も探し歩いた側なので、そのがっかり感はよくわかります。
なので、お住まいの地域にもよりますが…確実に手に入れたい場合は通販が早いです。Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング、メルカリのいずれでも取り扱いがあります。味の種類も比べられますし、小袋から大容量までサイズも選べるので、「探し回る時間」を考えるとコスパ、タイパの面で通販圧勝です。
ウリ探し回る時間、交通費、を考えると、結局通販が一番コスパが良い!
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ドンキ・業務スーパーなど、実店舗で探すならこの4つ
とはいえ「今日ほしい」「お出かけのついでに探してみたい」という日もありますよね。実店舗で見つかりやすいのは、このあたりです。
- 業務スーパー 値段でいえばここが最安クラス。輸入菓子コーナーに置かれていることが多いですが、どの店舗にもあるとは言えないのがツライところ
- ドン・キホーテ 比較的よく見つかる場所です。ただ飴売り場を探しても出てきません。「韓国輸入食品コーナー」や「アジア・エスニックコーナー」に置かれていることが多いです。筆者は新大久保のドンキの入口付近に山積みされていたものを購入しました。
- 韓国食品店・韓ビニ(新大久保など) 韓国のお菓子コーナーにまとめて並んでいることがあります
- イオンなど輸入食品コーナーのあるスーパー、成城石井 あるときはあります。店舗差がとても大きいです。確実に欲しい場合は厳しいかも。
あと、フライングタイガー(雑貨屋さん)で山積みになっているのも過去見かけたことがあります!
業務スーパーのKOPIKOがいちばん安い(2026年9月時点)
コスパで選ぶなら、業務スーパーが頭ひとつ抜けています。
88g入りで税込127円前後で、コーヒー味とカプチーノ味の2種類。1袋に22粒前後入っているので、1粒あたり6円ほど。飴としてもかなり安い部類です。業務スーパーの公式サイトにも商品として掲載されている、れっきとした定番の輸入菓子です。
売り場は輸入菓子コーナー。こちらも飴売り場ではないので、探す場所にご注意ください。
ウリただし!韓ドラでよく見かけるシートタイプではない可能性が大!味だけ知りたいという人にはおすすめできますが、韓ドラの世界に浸りたい人にはシートタイプが確実に売っているお店がおすすめ!
ダイソーなど100均でKOPIKOは買える?
「100均にありそう」という声もよく見かけます。ただ、ここは正直に書きますね。
ダイソーでの取り扱いは、情報が割れています。「輸入菓子コーナーで見つけた」という報告がある一方で、「探したけれど確認できなかった」という声も同じくらいあります。セリアやキャンドゥについても同様で、確実に置いてあると言い切れる状況ではありません。私も生活圏界隈で三軒ほど見て回りましたが、KOPIKOは見つけられませんでした。
100均は商品の入れ替わりが早いので、たまたま入荷していた時期の目撃談が残っている、という可能性が高そうです。期待して探しに行くというより、寄ったときに輸入菓子コーナーを覗いてみるくらいの温度感がちょうどいいと思います。
カルディ(KALDI)でKOPIKOは買える?
「輸入キャンディーならカルディにありそう」と思いますよね。私もそう思いました。
ただ、過去には置いていたという声があるものの、近年は見かけないという報告が目立ちます。オンラインストアでも常時扱っているわけではありません。KOPIKO目当てで足を運ぶと切ないことになりかねないので、寄ったついでにチェックするくらいがちょうどいいかなと思います。
日本のコンビニ(セブン・ファミマ等)の販売状況
ここは韓国とだいぶ事情が違います。
韓国では2024年2月にコンビニのGS25が取り扱いを始めて、約1か月で20万個以上が売れて話題になりました。今では韓国のコンビニやマートで普通に買えます。8個入り1袋でだいたい1,000〜1,200ウォンくらい。ドラマで火がついて、あとから売り場が整ったという順番です。広告が先、商品棚が後。なんだかKOPIKOらしい。
一方、日本の大手コンビニでは定番商品として扱われていないので、近所のコンビニを回っても残念ながら徒労に終わります。ここは素直に通販か、ドンキか、韓国食品店へ。
ちなみに日本で流通しているKOPIKOには、きちんと日本語表示のラベルが貼られています。私の手元にあるブリスターパックの輸入者は宝商事株式会社(東京都千代田区)。個人輸入の並行品ではなく、正規に輸入されたものが出回っているということですね。
KOPIKOの値段の目安
輸入食品なので、売っている場所によって値段が変わります。はっきり確認できているのは業務スーパーの価格です。
- 業務スーパー……88g入りで税込127円前後。国内では最安クラス
- ドン・キホーテ・韓国食品店・輸入食品店……業務スーパーより高くなる傾向。内容量やタイプもばらつきがあります
- 通販……小袋なら数百円から。まとめ買いや大容量はグラム単価が下がる傾向
ちなみに韓国のコンビニでは8個入り1袋が1,000〜1,200ウォンなので、日本で買うほうが安いこともあります。
※価格は2026年9月時点の目安です。時期や店舗によって変わります。
KOPIKOを買う前に決めておきたい3つのこと
せっかく買うなら失敗したくないので、押さえておくとよいポイントを3つだけ。
1. 味は1種類に絞らないほうが安全
のちほど詳しく書きますが、定番のコーヒー味は思っているよりかなりビターです。初めてなら、コーヒー味とカプチーノ味を1袋ずつ買って好みを確かめるのがおすすめ。家族で好みが割れることも、わりとよくあります。
2. 大容量は、本当に多い
KOPIKOには32gくらいの小袋から、数百グラム入りの大袋やボトルまであります。安さにつられて大容量に飛びつくと、コーヒー味の飴と長い付き合いになります。まずは小袋、気に入ったらまとめ買い。これが無難です。
3. シートタイプか、袋タイプか
ドラマでよく映るのは、錠剤みたいに押し出すブリスターパック(シートタイプ)です。持ち歩くならこちらが便利。家に置いて食べるなら袋タイプのほうがコスパはよくなります。あの「ドラマと同じやつ」感がほしい方は、迷わずシートタイプをどうぞ。
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そもそもKOPIKOって何?どこの国のお菓子?

ここからは、キャンディーそのものの話を少しだけ。
いちばん誤解されているのはここだと思うのですが、KOPIKOは韓国のお菓子ではありません。インドネシアの大手食品メーカー、マヨラ・インダ(PT Mayora Indah)が作っているコーヒーキャンディーです。発売は1982年。40年以上売れ続けている、現地では完全に定番のお菓子です。
名前の「Kopi(コピ)」は、インドネシア語でコーヒーのこと。「コピ・ルアク」の「コピ」と同じです。名前からしてコーヒー推しなんですね。
公式サイトを見ると、商品カテゴリの名前がそのまま 「Coffee in Your Pocket(ポケットの中のコーヒー)」。さらにバナーには 「Your Coffee Replacement(あなたのコーヒーの代わり)」と書いてあります。キャンディーなのに、堂々とコーヒーの代役を名乗っているわけです。この強気なコンセプト、あとの話につながってきます。
ちなみに宇宙にも行っていますし、イーロン・マスクも食べています
ここは完全に余談なのですが、面白いので。
2017年11月、国際宇宙ステーション(ISS)の公式アカウントが投稿した感謝祭ディナーの写真に、備蓄品に紛れてKOPIKOの袋が写り込んでいました。それをインドネシアのネットユーザーが目ざとく見つけて、「#kopikoinspace」というハッシュタグが拡散。マヨラ社も「無重力ではコーヒーを飲むのが大変ですから」と喜びのコメントを出しています。
さらに2022年4月には、インドネシア政府の高官がイーロン・マスク氏との会談でKOPIKOを手渡し、マスク氏がその場で食べて両手の親指を立てた映像が拡散しました。おかげでマヨラ社の株価まで動いています。
キャンディー一粒で宇宙にも行くし株価も動く。なかなかの働き者です。
で、実際KOPIKOはおいしいの?正直な感想
散々ネタにしてきましたが、味の話をしますね。
日本のコーヒー飴を想像していると、ちょっと驚くかも
KOPIKOは甘さが控えめで、焦がしたような苦味がしっかり立っています。ミルク感でまろやかにまとめる方向ではなく、ブラックコーヒー側に振り切っている感じ。
コーヒーエキスを使っているので香りも本物寄りです。甘い飴が得意でない方ほどハマりやすい味だと思います。逆に、やさしい甘さのコーヒー飴を期待していると「あれ、思ってたのと違う」となる可能性はあります。
味は、この3つを押さえれば十分
- コーヒー(オリジナル)……ドラマでおなじみの定番。いちばんビター
- カプチーノ……ミルク感があってまろやか。苦いのが苦手な方はこちら
- シュガーフリー……砂糖不使用タイプ。甘さを控えたい方に
ほかにインスタントコーヒーやチルド飲料もあるのですが、日本で手に入りやすいのは圧倒的にキャンディーです。
コーヒーとカプチーノ、違いは苦味の量です
迷ったときの選び分けを、もう少しはっきり書いておきますね。
ふたつの違いは、ざっくり言うとミルク感があるかどうかです。オリジナルのコーヒー味はブラック寄りで、焦がしたような苦味が前に出ます。カプチーノ味はそこにミルクのまろやかさが乗るぶん、苦味がやわらぎます。
選び方の目安はこんな感じです。
- ブラックコーヒーが好き/甘い飴が苦手……コーヒー(オリジナル)
- カフェオレ派/飴は甘めがいい……カプチーノ
- 眠気覚まし目的……カプチーノはオリジナルの半分程度とされているので、しっかり効かせたいならオリジナル
ドラマに出てくるのは基本的にオリジナルなので、「あのシーンと同じものが食べたい」という方は迷わずコーヒー味をどうぞ。
カロリーは1粒あたり18kcalくらい

甘いものなので気になりますよね。手元にあるブリスターパック(32g入り)の表示を見ると、1粒(標準4g)あたり18kcal。たんぱく質0g、脂質0.3g、炭水化物3.5g、食塩相当量0.01gとなっていました。
袋タイプだと、業務スーパーで扱われている88g入りの表示が100gあたりコーヒー味442kcal、カプチーノ味456kcal。こちらも1粒に直すと18kcal前後で、数値はほぼ揃っています。
飴としては標準的です。ただしブリスターパック1枚(8粒)でおよそ144kcal、88gの袋を食べきるとおよそ390〜400kcal。「気づいたら1袋なくなっていた」というときだけ、思い出してあげてください。
原材料は砂糖、ぶどう糖、植物油、コーヒー、バター、食塩など。香りが本物寄りなのは、コーヒーそのものが入っているからですね。乳化剤は大豆由来で、業務スーパーの袋タイプには乳成分と大豆のアレルギー表示があります。
カフェイン、けっこう入っています
メーカーはこれまで「4〜5粒でエスプレッソ1杯分くらい」という説明をしてきました。カプチーノ味はオリジナルの半分程度とされています。
ただ正直に書いておくと、1粒あたりのカフェイン量は、はっきりした数字が公表されていません。ネット上の情報は5mgから25mgまでバラバラですし、私の手元にあるパッケージの日本語表示ラベルにも、カフェイン量の記載はありませんでした。原材料欄に「コーヒー」と書かれているだけです。
いずれにしてもコーヒー由来のカフェインは入っているので、寝る前にポリポリ食べ続けるのはあまりおすすめしません。ドラマの登場人物がそろって「目が覚めた」と言っているのは、演出であると同時に、それなりに本当だということですね。
で、KOPIKOってなぜ韓国ドラマにあんなに出てくるの?
お待たせしました。ここからが本題という方も多いはずです。
「韓国ドラマにはCMがないから」という説明は、実はちょっと違う
まずここを整理させてください。ネットで検索すると、「韓国ドラマは本編途中にCMが入らないので、代わりにPPL(間接広告)が発達した」と書かれています。
たしかに韓国では1973年、オイルショック時の消費抑制策として本編途中のCMが禁止されました。
ただしこの規制がかかっていたのは地上波だけで、ケーブルや総合編成チャンネルは以前から中間CMを流せています。そして2021年7月1日、48年ぶりに地上波でも中間広告が全面解禁されました。今は45〜60分の番組で1回、60分以上で2回、以降30分ごとに1回追加で最大6回まで、という基準で運用されています。
しかもKOPIKOが登場した『ヴィンチェンツォ』『海街チャチャチャ』『シスターズ』は、どれもtvN、つまりケーブルチャンネル。もともと中間CMを流せるチャンネルなんですよね。だから「CMがないから」では説明がつきません。
では何が本当の理由なのか。順に見ていきましょう。
理由1:PPLは2010年に解禁された、れっきとした広告枠
PPL(간접광고/間接広告)が韓国で合法化されたのは2010年1月の放送法施行令改正です。それ以前は法的に禁止されていました。解禁時の条件は「番組時間の5%以内」「商品ロゴなどの表示は画面の4分の1以内」など。2021年の改正では、この時間上限が全メディア一律で7%まで引き上げられています。
つまりPPLは苦肉の策ではなく、制度としてきちんと整備され、上限まで広げられてきた正規の広告枠なんです。ドラマの制作費が高騰するなかで、制作を支える柱のひとつにもなっています。
理由2:OTTには、そもそもCM枠が存在しない
そしてKOPIKOにとって決定的だったのが、ここだと思います。
ネットフリックスで韓国ドラマを見ているとき、本編の途中でCMは流れませんよね。OTTには広告枠そのものが用意されていないからです。
ということは、世界同時配信される韓国ドラマを通じて海外の視聴者に商品を届けたい企業にとって、「劇中に置く」以外に方法がないことになります。CM枠を買おうにも、売っていないんですから。
理由3:韓国では売っていない商品が、なぜ韓国ドラマに出ていたのか
ここがいちばん面白いところです。
2021年に『ヴィンチェンツォ』でKOPIKOが話題になった当時、韓国のメディアはそろって「この商品は韓国に本格進出していない」と報じていました。輸入販売自体は2010年から行われていたものの、ブランドを知っている韓国の消費者はほとんどいなかったんです。
自国でほとんど売っていない商品を、わざわざ韓国ドラマに出す。ちょっと不思議ですよね。答えは、そのドラマを見ているのが韓国の人だけではないからでした。
制作会社のスタジオドラゴンは当時、韓国ドラマがKOPIKOの販売地域であるインドネシアや東南アジアで人気を集めているため、マーケティングの窓口として使われた、という趣旨の説明をしています。つまり韓国ドラマが、東南アジアへ商品を届けるいちばんの近道だったわけですね。
これまでは「韓国ブランドがドラマに乗って海外に知られる」流れが普通でした。KOPIKOはその逆で、海外ブランドが韓国のコンテンツを経由して世界に広がっていく。言われてみればなるほど、という話です。
理由4:「疲れたときに食べる」は、マヨラとマクロ通商側が渡した設定だった
「毎回シチュエーションが同じすぎない?」という違和感、ありますよね。あれ、気のせいではないんです。
韓国での輸入・流通を担うマクロ通商が、中央日報の取材に以下のように答えています。コンセプトは「疲れたときに食べるコーヒーキャンディー」。これをマクロ通商と、製造元マヨラのマーケティングチームで固めたうえで、制作会社側に渡しているそうです。
徹夜明け、集中したい場面、差し入れ。あのパターンは偶然の一致ではなく、最初から共有されていた“お題”だったんですね。妙に納得しませんか。私はしました。
理由5:CMは消えるけれど、ドラマは残る
流通会社側がPPLの最大の利点として挙げているのが「持続性」です。
テレビCMは制作費と放送枠の費用がかかり続けて、放送が終われば露出も終わります。でもドラマは一度作られれば、再放送やOTT配信で何年も繰り返し見られる。お金を払い終わったあとも、露出だけが勝手に増えていくという理屈です。
実際、みなさんが今この記事を読んでいる時点でも、5年前のドラマのKOPIKOのシーンはまだ配信され続けています。地味に、強い。
おまけ:交渉の裏側を、メーカー自身が喋っています
マヨラ・グループのグローバルマーケティング責任者リッキー・アフリアント氏が、2021年のASEAN Marketing Summitで交渉の経緯を明かしています。
当初KOPIKOは、ドラマ冒頭の制作支援クレジットに名前が出るだけだったそうです。でも「14話以降で本編に登場させたほうが効果的だ」と判断して、実際にそれを実現させた。簡単ではなく、制作側からはまず「KOPIKOとは何なのか」を知りたいと言われたとのこと。そして交渉では「コーヒーの代わりという役割」を持たせたかった、と語っています。主役が「カフェに行かなくていい、この飴を食べればいい」と言う、あの形ですね。
あの妙に説明的なセリフ、メーカー側が意図して設計していたわけです。ここまで堂々と明かされると、もう笑うしかありません。
ちなみに2022年には韓国ドラマ15本を一気にスポンサードし、投資額は約800億ルピア(当時のレートで日本円にしておよそ7〜8億円規模)と現地メディアが報じています。キャンディーの会社が、です。
KOPIKOが登場した主な韓国ドラマ
韓国紙やインドネシアの主要メディア、メーカー発言で登場が確認できているものを挙げますね。日本でもおなじみのタイトルが並んでいます。
- ヴィンチェンツォ(2021/tvN)……最初に大きく話題になったドラマ。14話・15話・17話・19話で登場します
- MINE(2021/tvN)……イ・ボヨン演じるソ・ヒスが、ひとりになった部屋で気持ちを落ち着かせながら口にします
- ユミの細胞たち(2021)……キム・ゴウン
- 海街チャチャチャ(2021/tvN)……キム・ソンホ。歯科でも、海辺でも出てきます
- アダマス 失われたダイヤ(2022)……チソン演じる役が、いつもポケットに入れている設定
- 今日のウェブトゥーン(2022)……キム・セジョンが残業中に食べて、同僚に分けるシーン
- シスターズ(2022/tvN)……ナム・ジヒョン演じるオ・インギョンの集中アイテム
- 私の夫と結婚して(2024/tvN)……パク・ミニョン。序盤の会社のシーンから登場します
- ドクタースランプ(2024/JTBC)……パク・シネ、パク・ヒョンシク
フォーチュン・インドネシア(経済メディア)の報道によると、2021年の『ヴィンチェンツォ』を皮切りに、KOPIKOはこれまで20本前後の韓国ドラマに登場しているとのこと。上のリストはあくまで一部です。
そして今も続いています。2024年『コネクション』、2025年『보물섬(宝物島)』ではパク・ヒョンシクが、2026年放送のSBSドラマ『신이랑 법률사무소』『멋진 신세계』でも登場しています。
さらに、私がつい最近視聴していたKBSの日日ドラマ『女王の家』(2025/ハム・ウンジョン主演)にも、かなり出てきます。全100話の長丁場ですが、そのぶん登場回数も多め。tvNの話題作だけでなく、こういう毎日放送の家族ドラマにまで入り込んでいるあたりに、KOPIKOの本気を感じます。
韓国日報の取材では、ドラマ制作関係者が「韓国ドラマにもっとも積極的にPPLを行う外国企業」としてKOPIKOの名前を挙げていました。ソン・ジュンギ、イ・ボヨン、キム・ソンホ、キム・ゴウン、ナム・ジヒョン、パク・ヒョンシク。そうそうたる顔ぶれが同じ飴を食べている状況を指して、現地では「韓流スターの飴」という言い方までされているそうです。
ついでに書くと、2021年にはソン・ジュンギがKOPIKOのブランドアンバサダーに就任しています。ドラマに出したら、主演俳優ごと広告に迎えてしまった。手が早い。
【通訳の耳】原語で聞くと、広告コピーがそのままセリフになっています
ここからは、日本語字幕では気づきにくい部分の話を少しだけ。
KOPIKOの英語スローガンは 「KOPIKO, keeps you awake!(コピコが、眠気を飛ばす)」。これを頭に入れて、劇中のセリフを原語で聞いてみてください。
『ヴィンチェンツォ』のあのセリフ
ヴィンチェンツォが、疲れているホン・チャヨンに飴を渡す場面。チャヨンはこう返します。
역시 서류 볼 땐 이걸 먹어야 해. 잠이 확 깨는 것 같다.
(やっぱり書類を見るときはこれを食べなきゃ。眠気がパッと飛ぶ気がする)
韓国経済新聞はこのセリフについて、KOPIKOの広告コピーをそのまま移し替えたようなものだと指摘していました。「keeps you awake」=「잠이 확 깨다」。ほぼ直訳です。
鍵になるのは「확」という言葉
ここで注目してほしいのが 확(ファク)。「一気に」「ブワッと」「パッと」という、勢いを表す副詞です。
日本語字幕では「目が覚める」「シャキッとする」と処理されることが多いのですが、확 には“急激さ、勢い”のニュアンスが乗っています。じわじわではなく、スイッチが入る感じ。眠気が少しずつ薄れるのではなく、一瞬で吹き飛ぶ。この語感が、カフェインキャンディーという商品の性能描写とぴったり噛み合っているんですね。
2026年放送の『멋진 신세계』では、飴を食べた登場人物がこう言います。
갑자기 피가 확 도네.
(急に血がブワッと巡るね)
ここにも확。「血が回る」を日本語に直訳するとやや物騒ですが、韓国語では血行がよくなる=元気が出る、体が起きるという完全にポジティブな表現です。字幕では「シャキッとする」あたりに落ち着くので、この生々しい身体感覚はどうしても消えてしまいます。
「疲れがほどける」という発想
もうひとつ。KOPIKOを差し出すときの定番セリフに 피로가 풀리다 があります。日本語なら「疲れが取れる」ですね。
ただ、韓国語の 풀다 はもともと「結び目をほどく」「問題を解く」「緊張をほぐす」という動詞です。つまり韓国語の感覚では、疲労は体の中でギュッと固まっているもので、それをほどいていくというイメージになります。
「取る」と「ほどく」。同じ場面を訳しても、体のとらえ方が微妙に違う。こういう差が、字幕の1行の裏には毎回あります。
そして、誰も商品名を口にしていません
セリフを並べていて気づいたのですが、面白いことに登場人物は一度も「KOPIKO」と言っていません。「이걸(これを)」「이거(これ)」で通しているんです。
商品名は伏せたまま、効能だけはきっちり喋る。画面にはロゴがしっかり映っている。この絶妙なバランスの取り方、慣れてくるとちょっとした発見のように見えてきます。
次に韓国ドラマでKOPIKOが出てきたら、ぜひ音のほうにも耳を澄ませてみてください。확 が聞こえたら、そこは広告コピーが働いている瞬間です。
KOPIKOのよくある質問
Q. KOPIKOは韓国のお菓子ですか?
いいえ、インドネシアの食品メーカー、マヨラ・インダのキャンディーです。1982年発売で、世界100か国前後で売られています。韓国ドラマでの露出が強すぎて韓国製だと思われがちなのですが、韓国では2010年から輸入販売されていたものの、長いあいだ知名度は高くありませんでした。
Q. どうしてあんなに不自然に出てくるんですか?
PPL(間接広告)だからです。しかも「疲れたときに食べるコーヒーキャンディー」というコンセプトを、ブランド側が制作会社に事前に共有したうえで撮影されています。
シチュエーションが毎回似ているのは、そういう仕組みだからなんですね。
Q. カフェインは入っていますか?
入っています。メーカーは「4〜5粒でエスプレッソ1杯分程度」と説明していますが、パッケージにはカフェイン量が記載されていません。
Q. 日本のコンビニで買えますか?
基本的に扱っていません。ドン・キホーテ、韓国食品店、輸入食品を扱うスーパーが候補になりますが在庫が読めないので、確実に手に入れたいなら通販が現実的です。
Q. 業務スーパーやダイソーで買えますか?
業務スーパーは買えます。公式サイトにも掲載されている定番の輸入菓子で、88g入りが税込127円前後。オリジナルとカプチーノの2種類があります。売り場は飴コーナーではなく輸入菓子コーナーです。ただし、すべての店舗で取り扱っている確証は無いため、お近くの店舗に在庫があるとは限りません。
ダイソーなどの100均は、取り扱いの報告と「なかった」という声が半々で、確実とは言えません。100均は入れ替わりが早いので、期待して探しに行くよりは、寄ったついでに輸入菓子コーナーを覗くくらいがおすすめです。
Q. カロリーはどれくらいですか?
1粒(標準4g)あたり18kcalです。パッケージの表示で確認しました。ブリスターパック1枚(8粒)でおよそ144kcal、業務スーパーの88g入り袋を食べきるとおよそ390〜400kcalになります。
Q. 韓国旅行のときに買えますか?
買えます。2024年以降、韓国ではコンビニやマートで普通に売られています。軽くてかさばらないので、韓国ドラマ好きのお友だちへのちょっとしたお土産にも向いていますよ。
まとめ
最後に、ざっと整理しますね。
- 日本での購入は、実店舗だと空振りしやすいので通販が確実
- 実店舗なら業務スーパーが最安クラス。ドン・キホーテ、韓国食品店、輸入食品を扱うスーパーも候補。飴売り場ではなく韓国・アジア食品コーナーを探すこと
- KOPIKOはインドネシア・マヨラ社のコーヒーキャンディー。1982年からの定番商品
- 味はかなりビター。カフェイン入りなので夜は控えめに
- 韓国ドラマへの登場は2021年から本格化した、計画されたPPL
- 届けたかった相手は韓国市場だけでなく、OTTで同時に見ている海外の視聴者
広告だとわかったうえで見ると、あの露骨さがなんだか愛おしくなってきます。「はい来た」と思いながら見るのも、韓国ドラマの楽しみ方のひとつかもしれません。(笑)
そして厄介なことに、このキャンディー、普通においしいんです。仕事のお供として、しれっとPCデスクの定位置に収まっています。ドラマの登場人物たちのこと、もう笑えません。
お試しで買ってみたい方は2点セットがおすすめ
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